経過報告

医学生 ゲーマー 双極性障害

ゲーム障害についてのケースレポート

はじめましての方も多くなると思います。

めばるという名前でツイッターや対戦ゲームを楽しんでやっているものです。

僕はゲーム障害と呼べる状態にいました。しかし今は双極性感情障害の患者として治療を受け、はまっているときは最高で一日24時間やっていたのですが、今はちょっとやったら満足して終わるぐらいのいい関係を築けています。今日から精神科の病院に入院することが決まっています。少し時間が無いため駆け足にはなってしまいますが、僕自身の経験からゲーム障害という新しい疾患概念について、なるべくわかりやすく、詳しく伝えさせてください。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/05/who-4.php

ICD-11によれば、ゲーム障害の特徴的な症状は、「ゲームをする時間や頻度を自分で制御できず、ほかの活動よりもゲームを優先させる程度が甚だしいこと」。そして、「ほかの関心や日常的な活動よりゲームが優先で、悪影響が生じていてもゲームを続ける、または増やす」状態だWHOは、ゲーム障害は比較的まれな症状であると指摘し、「ゲーム障害になるのは、デジタルゲームビデオゲームをする人のごく一部であることが、複数の研究で示唆されている」と書いている。

 

精神科疾患というものは、からだの機能の正常異常とは全く関係なく発生するものです。心は目に見えません。心を読むという風に言いますが、言語などを介して相手の感情を読み取るわけですね。しかし言葉では好きと言っているのに一か月で振られるように(実体験)言葉よりもより分かりやすいのは「行動」です。「論より証拠」「目は口程に物を言う」ってよく言いますよね。あれは全く正しいと思います。

 

ゲームは楽しいものです。大切な友人たちと出会いました。同じゲームが好きでなければ一生会うことのなかった、まったく別の分野の友人たち。うつ状態からの回復期にシャドウバースのつながりで僕も大切な彼女が出来て絶対結婚しようと思った。地獄に天から糸が降りてきたと本気で思いました(一か月で振られましたが、それは疾患のせいです。僕も彼女も悪くないって信じています)実際に結婚した友人もいます。大学に居場所がなかった僕を支えたのは間違いなくシャドウバースだったし、自信を取り戻させてくれたのはAPEXだった。悪名高きオンライン対戦ゲームたちが双極性障害で苦しむ僕の人生の唯一の光だったのです。

 

WHOの意図としてはゲームにのめりこみすぎるという状態は、今の時点では社会から孤立してしまうし、望ましいとはいいがたい。だから疾患概念として認定して、ゲームを長くやりすぎるひとをこれから注意して観察する対象にしようということだと理解しております。なのでやるべきことは香川県の県議会とは全く異なります。おそらく精神科の診察を一度受けるようにしてデータを集めよ!という国際的な合意、これがどんどん下部組織である病院に伝わって医療が提供されていきます。ゲームをやめさせろなんて一言も書いてないです。大変心配なので何か対策を考えましょうと言っているのです。

 

プロゲーマー志望、プロゲーマーであればどんなに長い時間ゲームを行ったとしてもゲーム障害の定義からは外れます。ゲームで勝つことが生きがいだし、ゲームで勝てば1億円もらえるとなると話は全く変わるでしょう。ゲーマーはあんまり理解されないけどそれは我々が新しすぎる存在だからです。しかし世界は少しずつ変わっていきます。プロ棋士というプロゲーマーがすでに存在する以上、対戦ゲームを観戦する文化がはぐくまれない、絶対こんなの無駄だ!ゲームなんてやめろ!という香川県議会の条例案を考える人たちは正しいとは言えないでしょう。取りあえずは愚かな判断を保留して頂かない事には困ります。

 

プロゲーマーは全員精神科医による診察を受けるべきと思います。何かしらの精神疾患を抱えている可能性が普通の人よりも高いといえるからです。そして治療を受けた方がより大好きで、めちゃめちゃ並外れた才能を持ったゲームに集中してやれる環境が整うでしょう。治療薬を飲むことは反則とは言えないと思います。

 

そしてゲームを長時間やっている人も一応カウンセリングを受けてみた方がいいかなと思います。そしてゲームを長時間やっている子供を持つ母親、父親の皆様には心配でしょうが信頼関係を失ってしまっては終わりですので、まずは好きにやらせてみてから精神科医との診察を提案するのを強く推奨します。そしてプロゲーマーになれるんならならせてあげようという態度をとることで本当に子どもが大切なものを探す時間を与えてあげてください。入院は終わりではなく大逆転の始まりです。

 

ゲーム障害という疾患概念が広まるメリットは、たとえばかつての僕がもっと早い段階で精神科医と面会する事ができて、本当の疾患、双極性感情障害にたどり着くことにあります。そしてまだまだ未知の精神疾患は存在しているので、大変申し訳ないけれども、見た目には全く健康に見える人を助けるために、あえて病人と呼ばせていただくわけです。そして治療がうまくいけば僕のように難しい医学部のテストに再び受かるようになります。しかしそれとこれとは話が別なので僕としても大変納得いかないのですが入院ということになりました。

 

病院は全員僕のような患者の味方です。不適切な態度をとる人もいます。そういう場合は指摘すれば絶対に上の人が来て謝罪しますが、精神疾患という理解されづらい状況にある患者自身がとても傷つきやすい状況にあるため、不適切ではない対応を不適切だと感じてしまうことがあります。でも病院はいいところですよ。明日からどうしても通いたい大学に行くのをあきらめてそれでも入院するんですから信じて欲しいです。けどやっぱり入院しなくても大学に戻れるとは思います。このまま医者に俺はなれるけれども、それを証明する手立てが僕にはありませんので、今の僕にはね。だから一年休学して、またお節介でわからずやの看護師、物分かりはいいけど全然あってくれない医師、なんも出来ないと思い込んでいる薬剤師、マジで俺の事をなんもわかってない介護士作業療法全然信じていない作業療法士、めっちゃ親切に話を聞いてくれる掃除のおばちゃんが僕を待ってるので、帰る事にします。精神疾患の患者の気持ちがあいつら全く分かってないので教えに行ってあげます。本当に科学についてなんもわかってないけど僕がどんなに傷つけても犯罪に問わないでくれるのはあいつらしかいないので。。。。。