経過報告

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スターウォーズの感想をとにかく書き連ねる

スターウォーズは基本的にジャンプみたいな感じが常に求められていると言っても過言ではないと思います ジャンプが「友情 努力 勝利」 ならスターウォーズといえば「友情 ラブロマンス 修行 フォース 勝利」しかし今作のスターウォーズでは主人公側の勢力であるレジスタンスは完全に勝利することはありません。むしろ何一つ上手く行かなかったと言っても差し支えないレベルです。もともと小さな勢力のレジスタンスは支持母体の共和国も滅び、戦闘でも読み負けや作戦ミスなどでどんどん数を減らして行きます。「敗北、挫折、絶望、逃亡」それこそが今回のスターウォーズの物語です。こんなスターウォーズ見たことない!僕はそう感じました。しかしその過程でレジスタンス側のヒーロー達は確実に考え方を変えて、成長していきます。そこに共感できるかできないかが楽しめるか楽しめないかのポイントかもしれません。



スターウォーズといえば絶望的な状況下でも希望を捨てないヒーローたちが立てた一見無謀な作戦を「フォース」という理不尽なスーパーパワーで無理矢理完遂させて勝った万歳自由だひゃっほう わーいわーい みたいな話っちゃ話なわけですが(エピソード4 エピソード7などまさにそんな感じ)  無謀な作戦は全部失敗していきます 今回上手くいった作戦は最初の基地から逃げるシーンでダメロン中佐が天才的な操縦技術を発揮し戦艦を一機破壊する作戦 「のみ」ですし、その作戦によって爆撃隊の全員が戦死してしまいます 危険な作戦で仲間を危険に晒すな!っていう言ってみれば当たり前なんですけどスターウォーズが物語として注目して来なかった部分にクローズアップが初めて行きました。ダメロン中佐は度重なる作戦失敗によって自分の指揮官としての未熟さを自覚し、犠牲を最小限に食い止め、逃げるという決断をとることの重要性を自覚するようになります。最初の作戦で戦艦を一機撃墜したダメロン中佐は1人の勇敢なパイロットでしかなく、レイアに爆撃隊を全員犠牲にしたから降格だと言われた時には全く意味がわからないといった表情をしていましたが最後の作戦では相手との戦力差を悟り今いる全員を生き残らせるために行動します



フィンはもともとが逃亡兵です。感情なき殺戮部隊の一員ストームトルーパーになるためだけに生み出された存在なのに感情を持ってしまったシステムのバグ。民間人を殺せず咎められてしまう。アイデンティティも持たない。そんな彼は前作でもとにかくファーストオーダーから逃げることばかり考えていましたし今回もレイを守るためという口実で早速ポットに乗り込み逃げようと計画します。これが非常に彼らしい。しかしローズと出会って全員を助けるために自ら帝国軍の戦艦に乗り込むことを志願しますし奇跡的に生還した後は明らかに発言や発想が変化して「レジスタンスの一員なんだ」という思いを固めます。かつての指揮官に「俺はクズだが(ファーストオーダーではなく)レジスタンスのクズなんだ」と言い放つシーン、戦艦から帰還し仲間を勇気付けるフィンにダメロン中佐が驚きながら、しかし同調するシーンは今作の名場面だと思います。

臆病者の逃亡兵だったフィンが最後に自分の命を賭けて全員を守るために行動するシーンはフィンがレジスタンスの勇敢な戦士になったのを象徴するシーンであり、それを制止するダメロン中佐は一人の(天才的で)勇敢な戦士から全員を勝利に導くための指揮官に変わったことを示すシーンでもありそれぞれの意思が交錯する面白いシーンだなぁとしみじみ



レイはてっきりスカイウォーカー家の末裔だと思い込んでましたが全然違うってことがわりとサラッと明かされて本当にびっくりしましたよね エピソード7では全く修行せずにフォースを操り、仮にもルークやスノークといったマスターに訓練を受けたカイロレンを1秒も訓練せずにライトセーバー戦でぶっ倒すっていうマジかよ的展開に誰もがオイオイって思ってたんで、選ばれし者=スカイウォーカーっていうスターウォーズの公式みたいなことを頭に浮かべる老害ファンとしてはレイがわざわざ下の名前公表されてないのはフリでしょー?レイ=スカイウォーカーなんでしょ?はいはい知ってる知ってる~エピソード8I'm your fatherって今度はルークが言うんでしょ?と思ってたんですけど よくよく考えるとジェダイは掟として童貞なんですよね 修行僧みたいなもんですから。物語上、子供がいるジェダイはダースベイダーと、あと一人特例で人種が滅びそうだから妻持って良いよって許された人だけのはずですから 最後のジェダイマスター、ルークスカイウォーカーはまだチェリーのはずなんで、子供いちゃだめなんすよ。よくよく考えたらそりゃそうなんですけどまさか新作の主人公が実は普通の人なんですよーなんの家系的なあれも無いですよー って話とは思わないじゃないですか、しかも家族を待ってるんだとか言うからルークどこの女の子だよちゃんと避妊しろよとか思ってたエピソード7見てたときの僕を殴りたいですよね


最後にルークについて ルークは僕のヒーローです。僕の世代だとエピソード4を見たことない人も相当数いてすごく驚くんですけど、子どもの時にスターウォーズエピソード4を見たら衝撃を受けます。金髪好青年ルークスカイウォーカーがとにかくカッコいいんですよ!誰もが憧れるんじゃないかと思います。あんまり運動に積極的ではない僕がなぜか剣道を習ってたのはスターウォーズの影響もありそうなものです。若い頃のルークの冒険譚そのものがスターウォーズ そんな彼が時を経てどんなジェダイマスターに成長したのか それがようやく語られる物語です。この時をスターウォーズを初めて見てからずっと待ってた者として言わせてもらえば、ルークにまつわる話は全てが残念でした。まずそもそも弟子の育成に失敗して殺そうとするというストーリー、大失望ですよ。まあある意味ジェダイらしいといえばらしいですけどね。お前若い頃そんなやつじゃなかったやろ!怖いものなんてなかったじゃん!修行も投げ出して絶対負けるって言われたけどそれでも仲間を助けにいったじゃないか!弟子が絶対やばい思想を持ってるから殺せるうちに寝込みを襲って殺そうなんて考えて欲しくもなかった。 カイロレンに初めて共感する瞬間ですよね。そりゃージェダイなんてやめますよ。僕だって。マスターとしての態度も正直意味わかんねーしジェダイってまーじで人に何かを教えるとか導くとか下手くそ過ぎてイライラするんですけど、ルークお前もかって感じでした。 あと戦闘シーンのへっぴり腰ね、年寄りじゃんかよ!っていう。若い頃の身のこなしはどうしたんだよ!おまえ2年待たせてそれなんかよ!金髪好青年ルークが完全に中年ビール腹白髪おっさんになってしかも嫌な性格になってるなんてファンからしたら絶望ですよ。 話としては面白いのに凄く嫌な気持ちになったのはこの辺が全ての原因ですよね。ルークを雑に扱うな!怒ってことです。僕のヒーローがただの嫌なおっさんになってるのをわざわざ確認させるようなことやめてくださいってとこ。それだけが非常に残念。新キャラがどれも魅力的ですし凄く良い話でしたが全人類がスターウォーズをいままで見てる理由はルークによるところが多いと思うんですよ。ルークの描き方、もうちょっとなんとかならなかったんだろうかなってね。。。。本当に悲しい気持ちになりました。ここのこだわりが無ければもっと違う感想だったのでしょうねぇ。