今更アナ雪のレビュー:社会不適合者視点のアナ雪

1.エルサの特殊なキャラクター性

 

エルサはとても美しい女性だが、女性性のとても薄いキャラクターということはこの映画を見ればわかることだろう。彼女は女王として国を導く使命があるし、奔放な妹の突然の婚約に反対するなど、父性すら感じさせるような行動を行っている。

 

「氷の魔法」は何の比喩なんだろうか?僕個人の解釈としては、単純にコミュニケーションを難しくしている障害として、不随意に氷の魔法を使ってしまうことが使われていると考えている。氷の魔法を使える人間は存在しないが、コミュニケーションを苦手としている人はこの世界にたくさんいる。そういう社会不適合者の代表としてエルサは描かれているのではないかと思っている。(少なくともそういう解釈ができる)

 

社会不適合者と呼ばれる人には明らかに男性のほうが多いので、男性はエルサに感情移入できる人も多いのではないか。実際にエルサは自分の能力を抑えるために、部屋に閉じこもって誰にも相談できない。社会不適合キモオタクの僕としてはエルサにどうしても感情移入してしまうのだ。(そしてエルサは男性に恋するというような、女性特有の感情の描写がない。これは男性側の感情移入の邪魔になるからではないか?)

ただじっと特徴を「隠して」痛みを「感じないように」「気づかれないように」生きている

 

2.英語歌詞の解釈を中心にしたストーリーのおさらい

 

最初は「ゆきだるまつくろう」から始まる。この曲はめちゃめちゃ切ない。

この映画の曲にはdoorという単語が良く使われているが、この曲でも

 

I never see you any more

Come out the "door"

 

という風に使われている

アニメでも閉じたドアがとても印象的だ。

 

2曲目は「うまれてはじめて」

戴冠式のパーティの日に、アナの喜びが爆発する曲だ。社交性の高いアナのような女性にとって、パーティは最高の楽しみだろう。我らが陰キャの女王エルサにとってはこの日が苦しくて苦しくて仕方がない。 doorやgateを開けたいアナと開けたくないが開けざるをえないエルサの違い そしてconceal  don`t feel be a good girl you always have to be というような「let it go」でも使われている表現が歌詞にも出てくる。

 

3曲目は「とびらあけて」

アナが運命の王子様(?)と出会って恋に落ちる歌 

love is an open door

この文章の解釈はとても難しい。直訳だと「愛は開いたドア」

「私の人生は開かないドアを見つめるばかりだったけど、そんなとき偶然あなたと出会ったの」

という風にドアを人生の障害という風にとらえると、愛は障害を取り払ってくれたとかそういう風な解釈で問題ないだろうか? まあ恋愛ってこんな感じですよね

you and I just meant to be! 言ってみたいね(あなたと私は運命で結ばれてるみたいな意味)

 

4曲目が有名な「let it go」

日本語だと「ありのままで」という風にどちらかと前向きな感じだが

僕個人の英語詩の解釈で行くと「どうにでもなれ」ぐらいの感じだと思う

 

「耐えがたきを耐え忍び難きを忍び、めっちゃ隠してきた秘密をみんなに知られてしまった~♬」のつながりとして

 

「ありのままで~♬」はちょっと美しすぎる

「もう知らんわボケ!好きなようにやらせてもらうわ」ぐらいの解釈でいいのではないかと思う。

 

この曲にもdoorはやっぱり出てきて、「slam the door=ドアを乱暴に閉じる」

なんだよね

アナの望みを全部かなえた歌が"love is an open door"なので真逆といってもいい

 

エルサは女王として人とかかわっていく自信がないからなるべくドアを閉じて、部屋の中から出たくなかったのに、無理やり外に出されてやっぱり失敗して、今度は雪山に籠ろうとします。好きなように一人で生きていくことが彼女に残された唯一の望み。そういう切実な曲です。

 

5曲目「トナカイのほうがずっといい」

クリストフの曲ですね なんか言うてます

 

6曲目「あこがれの夏」

オラフの歌です。オラフはエルサの魔法が作り出した存在。なのでこの曲はオラフのものだけども、エルサの気持ちを歌った曲という解釈ができます。だとすればエルサもやっぱり夏にあこがれている。エルサの部屋の中は常に寒いので、エルサが夏を感じるには外に出る以外方法はありません。本当は外に出たいエルサの気持ちをオラフが代わりに歌っているのです。オラフの明るい性格もエルサの幼少期の明るい性格と被るものがあります。

「空は青く澄んで、友達もいる。それが僕のあこがれる夏さ」

;;

 

7曲目「うまれてはじめて(リプライズ)」

山奥の隠居生活でそれなりに楽しく暮らすエルサに、城に帰ってくれと説得しに行くアナから歌いだす曲ですね

この段階でようやくエルサの抱える問題にアナがしっかり気付いた状態での会話が始まります

 

エルサは一人で生きていくことにある程度満足しています。夏にはあこがれているし、みんなと一緒に太陽の下で暮らしたいのは間違いない、ただ孤独だけど自由であることがエルサにとっては十分幸せだったのですね。しかしそのせいでアレンデールが永遠の冬に閉じ込められてしまっているのを何とかしないといけないので、山奥で仙人のような暮らしをすることさえも許されないということを伝えられ絶望しています。

 

I`m such a fool.

I can`t be free.

No escape from the storm inside of me.

I can`t control the curse.

Anna, you`ll make it worse.

I can`t!!! (unfreese it)

 

私は大バカ者だ

自由になんてなれやしない

内なる嵐からの逃げ場なんてなかったんだ

この呪いをコントロールするすべがわからない

アナ、状況を悪くするだけだよ

私には(氷を解かすことなんて)できない

 

遺書かな?と思うぐらい深い悲しみを感じますね

 

8曲目「愛さえあれば」

クリストフに明らかに惹かれているアナに、王子よりもこっちのほうがいいだろと勧める曲に見えます

 

fixer upper という言葉の解釈は「改善されるべきもの」ぐらいでしょうか

日本語訳の歌だと「彼は完璧じゃない」って訳されてるけど良い訳ですね

 

クリストフの欠点を並べ上げるけど、それでも愛さえあればうまくやれるという曲です

 

ブリッジのソロがめちゃめちゃ感動する

 

We’re not sayin' you can change him ‘Cause people don’t really change

We’re only saying that love's a force That's powerful and strange

People make bad choices if they’re mad Or scared, or stressed

Throw a little love their way

And you’ll bring out their best

True love bring out their best!

 

私たちはあなたなら彼を変えられるといいたいわけじゃないの

だって人の性格を本当に変えるなんてことは誰にもできないから

 

ただ私たちが言いたいのは愛の力はとても強力で不思議なものだということ

 

人々は正気を失ったり、恐れていたり、ストレスを感じたりすると間違った選択をしてしまうものよ

 

その時はその人を少しだけでも愛してあげて

 

そうすればその人にとってのベストを引き出せる

真実の愛はその人のベストを引き出すことができる。

 

「誰もが完璧じゃないし、完璧じゃないものこそが人間 でも大丈夫 愛さえあれば」

 

アナはまずこういう考えでクリストフを受け入れることを決めて自信を深めたはず。

愛さえあればエルサのようにもっと受け入れがたい欠点を持っている人でも絶対に受け入れることができる。エルサは本当は良い人だって信じてるし

 

まあこの映画の言いたいことってありのまま生きようってことではなくて

ありのまま生きれないことのほうがどう考えても多いけど

愛さえあれば大丈夫っていうことなんですよね

わりと説教臭い歌ですが かなりいい曲だと思います

 

この愛さえあればの感想を書くためにここまで頑張りました

 

はい 2楽しみですね。観に行くと思います。