経過報告

医学生 ゲーマー 双極性障害

レートのメタゲームの変遷(ロイヤルはどうしてだめだったのか?) 

アグロ蝙蝠ヴァンプの失敗とミッドレンジデッキの隆盛によるミッドレンジメタデッキとミッドレンジデッキの戦い(AFネメシスや天狐ビショップが割とマジで使われていた時代)

RAGE東予選、西予選の結果を見てどんな人でも思ったのはロイヤル、ネクロといったミッドレンジデッキの優秀さであったと思われる。当時はドラゴンもヴァンパイアを意識し、侮蔑疾走というデッキタイプが主流であった。構築の主旨としては、とにかくライフの取り合いに全リソースを集中し、横処理はガルミーユのカードパワーにすべてをゆだねるというものである。つまりガルミーユが引けないと横処理は全然できませんということであってドラゴンを持ち込んだ大半の参加者の意識の外にあったであろうロイヤルやネクロなどのミッドレンジデッキはドラゴンに対してもかなりの戦績を残すことがおそらくできた。実に8人中7人がロイヤルを使いファイナリストになった。世間的にはロイヤルとネクロが強いから使おう!オタク的にはそれらをメタ対象にしたデッキで優位に立ちたいという構図だった。実際にこの時のヴァンプ使用率は最終日の87%からすると非常に低い。明らかにロイヤルがレートの中心勢力だったのはこの時期が最初で最後であった。

 

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(初期のヴァンパイアの参考リスト:めばるがRAGEに持って行った構築 なんでヴァナ3じゃねんだよとかいろいろ言いたいことがある。タイムマシンでデッキをきれいにしたらたぶんプレイオフまでは行けると思うので本当にドラえもんがほしい。ドラえもんは無理なのでもっと早く強い構築にたどり着ける構築力がほしい)

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V29%とかいう牧歌的な時代。もうこのころには戻れない。このころに後ろよせヴァンパイア使ってたら相当勝てたはず。

 

ヴァンパイアの復権(リストはほとんど更新されず結局回し方が変わっただけ)

ヴァンパイアがロングゲームを十分に勝ち切ることのできるデッキだということが一般的に浸透したのはいつごろなのだろうか?ikeさんのコウモリヴァンパイアのすべてという記事は結構な反響を呼んでいてその記事が出てからはさすがに一般化したような気もするが、それまでは結構な人が後ろ寄せのドロソを多く積んだヴァンパイアに対して否定的だったと思われる。しかし現実にはロイヤルとネクロのようなミッドレンジデッキにコウモリヴァンパイアは数枚リストを入れ替えるだけで十分対応可能に生まれ変わることができた。進化権を温存し、横展開を邪眼でひっくり返して終盤の進化権の切れた戦いにヴァーナレクで圧倒的なアドバンテージを押し付けて勝つ。リストが変わる前からこういったパターンでロイヤルやネクロに勝てることを認識していたが、リストを修正することでよりこの勝ちパターンをとりやすくなった。ヴァンパイアのリストがレートの中期にはほぼ完成形となり、この時点でロイヤルネクロといったようなミッドレンジ2枚編成は一時よりも大幅に数を減らした。これはコウモリヴァンプの対ミッドレンジ性能を認め、自分もコウモリを使おうというプレイヤーが増えたことに起因すると思われる。つまりこの時点でコウモリヴァンプは最強のデッキとして全プレイヤーに周知されることになったのであろう。

完成形のリストは一杯ブログもツイートもあるので個人で確認してきてほしい

選ばれたのはネクロでした

多くの人がヴァンパイアを第一デッキとして選出してもう一つのデッキを何にするかといった選択をしていた時にレート上位からそうでない人まで選んだのはネクロマンサーだった。ネクロマンサーは回復札自体がデッキのキーカードであり強い動きをすることそれ自体がヴァンパイア側からして最も面倒な回復という行為と結びついてしまう。しかしロイヤルはたった二点しか回復しない騎兵に進化を切るという後攻4以外はだいたい弱い選択のみが能動的な回復である。あるいは簒奪で運だけして杯をとってくる(それでも一枚で2点、雀の涙)しかなくハンドが薄くなったヴァンパイアが直接的にライフを攻撃して勝ちに来るパターンへの耐性がめちゃめちゃ低い。ヴァンパイアに勝てばかなり優位に立てるという環境において、プレイングもロイヤルよりはいろいろ選択肢が生まれてくるネクロマンサーは多くのプレイヤーに支持され、どんどん勢力を増やした。最終的に選ばれたのはネクロマンサーヴァンパイアといった組み合わせが多かったとレートの使用率からみてもそうなるのであろうと思う

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ヴァンパイアに抵抗するのをあきらめた男たち(ドラゴンヴァンパイアという選択)

コウモリヴァンパイアに勝ち越すということをコウモリヴァンパイアというデッキを使わずにできれば、おそらく簡単にレート杯に出場することが可能だった。ネクロマンサーでその道を追いかけた人たちもいたがヴァンパイアをもうほぼ通す、むしろネクロマンサーにヴァンパイアは有利がつくという風に考えた人たちはおそらくドラゴンヴァンパイアという構築を使っていた。僕が回した結果に基づくと、原初ドラゴンはネクロマンサーにかなりの有利がついており、ロイヤルには五分か微不利ぐらいの認識を持っていた。ロイヤルvsネクロがやはりロイヤルが先攻を取らないと結構話にならない上にネクロは後攻を捲ることができる可能性があるということでロイヤルがどんどん減っていくことも、この選択の追い風となってドラゴンヴァンプはヴァンプBANのBO1という認識をしていた人たちにとっては魅力的な選択だったのだろう。半分ぐらいの上位者もドラゴンを使っていたようだった。ドラゴンはほとんどヴァンパイアを通すという認識にしてはそれなりに勝つことができた人もいたようだ。

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語られなかった物語(最終3日ぐらいの環境に対する僕の失敗したアプローチと振り返り)

 

ここまでドラゴンがネクロマンサーに有利がついているならドラゴンの数はどんどん増えていくだろうという風に僕としてはここからのメタゲームの展開を予測していた。ドラゴン自体もドラミラーを意識したランプドラゴンの数が少しずつ増えてきて、狂えるドレイクというカードに夢も希望も人生をも破壊され始めたところで、ドラゴンをさらにヴァンパイアに弱くチューンしてミラーを取りに行くか別のデッキを使うかという風な選択を最終的には迫られた。その際に僕はロイヤルに注目していてロイヤルが最後に復権する可能性を考え続けたのだが実際はそういうことは起こらず、僕のレートもどんどん溶けていくことになった。ロイヤルはかなり失敗のアプローチとなり続けたのだがその理由はあれだけドラゴンが増えてもネクロマンサーは全然減らなかったということに尽きる。僕が回してる感じだとヴァンプネクロはヴァンプ側が65.9%で勝ちこしててかなりやりやすい相手と認識していたけど(なんか後攻のほうが微妙に勝率が高かった)ネクロマンサーでヴァンパイアにかなりいい成績が残せてる人も多かったみたいで、そういう人からするとヴァンプネクロはそこまでヴァンプドラゴンに不利ではないという結論に達する。そのためドラゴンが増えてもネクロマンサーを捨てるという結論には至らない。それなのに一番多数派のネクロに不利ついてる構築を選んだのは少し賢者過ぎたのかもしれない。ドラゴンの個体数もあまり上がらなかったのも意外ではあった。

 

 

以上レートのメタゲームとデッキの進化、それぞれのプレイヤーたちの選択について読み物としてまとめました。次は勝って自分の記録をどや顔で公開して気持ちよくなるやつがやりたいなと思っています。